戦略総務を始めませんか? 経費削減のすすめ

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公開日:2019.1.11

経費の削減は、会社の生産性向上に直結します。簡単に取り組める小さなものだけではなく、抜本的な見直しをすることで大幅な経費削減が可能になります。経費削減によって会社を変革し、戦略総務としての第一歩を踏み出しましょう。今回は、経費削減のポイントやアイデア、注意点を紹介していきます。

戦略総務とは

戦略総務とは、間接部門である総務部を通して戦略的に企業全体の生産性を向上させることです。従来の総務部には利益に直結しないコストセンターとして、雑務を消化するだけというイメージが強く持たれてきました。しかし、戦略総務においてはそのような総務を攻めの総務に変える事で、会社全体にポジティブな効果をもたらします。

本記事では、総務がどのように会社全体のコストカットに貢献できるのかに焦点を当てて解説します。総務部は定期的に支出しているコストが大きいため、実はその分だけコスト削減が可能な余地が多くあります。

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コストカットのポイント

ゴールをしっかり決めよう

コストカットにおいて重要なのは、具体的な数字をゴールに定めて、その達成のために何ができるかという発想をすることです。ただ漠然とした必要性を感じて闇雲にコストカットを行う場合、今よりも不便になる、品質が落ちるなど不安要素が多く、いざ決定をしようとするときに消極的になってしまうというケースが多く見られます。明確な目標があれば、目標達成に向けて具体的な数値を基に取組みを着実に進めることで、そのような罠を乗り越えることができます。

逆に言えば、目標がなければどれだけ施策をすれば十分なのかということが曖昧になり、結果的に大した効果が出なかったということになりかねません。また、このような数値目標を定めておくことは、施策の定期的な効果チェックにも役立ちます。

見落としがないように

見落としがないように、コストが発生している項目については全てリスト化し、あらゆるものについてコストを削る可能性を検討すべきです。とにかく全てのコストを書き出して可視化することが重要ですので、税金や社会保険料など、コストダウンの可能性が低いものも含めて全て書き出しましょう。

また、書き出しは年間ベースで行うようにしましょう。年間を通して見ることで、年に一度しか支払いがないものの見落としを防ぐことができます。また、少額ずつ毎月支払っているようなものについても、年間で見ると思わぬ額に膨れている場合もあるので、年間で支出を見ていくことが重要です。

定期的な効果チェックを忘れずに

提供されているサービスやプランは頻繁に変わるので、1年前にベストだった契約が現在もベストであるとは限りません。契約などは定期的に見直して常に最も有利な契約を結んでいる状態になるよう、見直しの日をあらかじめ設定しておきましょう。

 

コストカットの例

電気代

電気代がどこにどれくらいかかっているのかを正確に把握している総務部は決して多くありません。毎月の電気代の請求からは、合計の電気代しか把握できないため、どこにどれだけ使っているのかを知るためには、どの時間帯にどれだけの電気代がかかっているか、オフィス機器がそれぞれどれくらい電力を消費しているかなどを調べる必要があります。

これらを量る方法として、スマートコンセントを導入するという方法があります。スマートコンセントには様々なタイプがありますが、多くの場合電気工事をせずに、コンセントに設置するだけで電気代を把握することができます。また、電源のオンとオフを遠隔や自動で操作することもでき、時間帯によって電源を一括にオフにすればコスト削減が簡単にできます。

人件費

人件費はコストの多くの部分を占める費用であり、見直しのしやすい部分でもあります。特に自動化によってコストが削減できる部分は多くあります。例えば、受付に割いている人員は自動受付機で代替できるはずです。会計担当者であれば、優れた会計ソフトをうまく活用すれば仕事量を減らすことができ、結果として人員削減も可能となります。特に経費精算のフローの改善や専用ソフトの導入は、総務部にとってだけではなく、経費を精算する他の部署の人の手間も減らすことにつながり、社内全体の満足度向上につながるはずです。

賃料

オフィスの家賃は切り込みにくい部分ではありますが、金額の大きい固定費ですので正面からコストダウンに取り組むべきです。今よりも安い賃料のオフィスに移動することもひとつの方法ですし、そのような安いオフィスへの移動を検討していることを現在の貸主に示して家賃交渉に入るのも手です。大家との交渉は、特に現在借りているオフィスの家賃が周囲の相場よりも高い場合には容易になりますので、近隣の家賃相場もしっかり確認しましょう。交渉の余地がありそうだと判断できれば、成功報酬型でそうした交渉に乗ってくれるサービスもあるので、積極的に活用しましょう。

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まとめ

総務部は定期的に支出するコストが大きいため、実はコストカットできる部分が多くあります。総務部自身が「戦略総務」となり、コストカットを積極的に行っていくことで、社内全体のコストカットにつなげていくことができます。

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