上司や取引先への年賀状マナー!やってはいけない10のタブー

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公開日:2016.10.26

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突然ですが知っていますか? 年賀状で使われる「A HAPPY NEW YEAR」という表現は間違いです。「HAPPY NEW YEAR」と冠詞をつけないのが正しい表現です。ということで今回のテーマは年賀状。総務として年賀状を手配することは季節行事かもしれませんね。

デジタル化が進んだ今でも、ビジネスシーンにおいて年賀状は今でも大事なツール。むしろアナログな側面を利用して、年賀状をうまく活用する人もいます。一方、年賀状はかつて誰もが書いていた歴史あるもの。そこにはマナーやルールがあります。年賀状を書きはじめる前に、上司や取引先への年賀状でしてしまいがちなタブーをチェックしておきましょう。

 

上司や取引先への年賀状で気をつけたい10のタブー

年賀状は誠実さやまめな姿勢をアピールするのにもピッタリのアイテムです。メールやチャットが全盛の今、年賀状を出す人は年々少なくなっています。一方、上司はまだまだ年賀状の世代ということも多いはず。「このご時勢に年賀状を出すとは、まめな人だ」という良い印象を与えることもできますよね。

ただし年賀状の書き方を間違えると思わぬ失礼となり、相手に不快な思いをさせてしまうこともあります。上司や取引先に年賀状を出すときにしてしまいがちなタブーを紹介しましょう。

 

 

宛先・敬称を間違える

会社移転や担当者の人事異動によって部署・肩書が変更されているケースがあります。年賀状を送る際は名刺や企業のホームページをあらためて確認し、宛先に間違いがないかチェックしましょう。名刺情報をデータ化している場合も、入力が間違っている可能性もあります。確認は抜かりなく!

また、部署・肩書と同様に注意したいのが、敬称の間違いです。企業名には「様」ではなく「御中」をつけるのは常識ですが、担当者名を書くなら不要です。「○○株式会社 ○○様御中」というのは間違いで「○○株式会社 ○○様」と何もつけないのが正しい書き方。

また、会社名が長いからと言って「(株)」「(有)」などと略すのはマナー違反。「株式会社」「有限会社」と書くようにしましょう。

 

一筆添えずに、印刷しただけの年賀状を出す

誰もがインクジェットプリンターで本格的な年賀状を作成できる今、昔よりずっと手軽に年賀状を出せるようになりました。でも、だからと言ってプリンターで出力した年賀状をそのまま出すのはマナー違反です。大切な人にわざわざ郵送するものですから、忙しくても必ず一筆添えるようにしましょう。

 

個人的な近況報告を書く

一筆は添えるべき年賀状。しかし、ここで個人的な近況報告だけをするのはNGです。年賀状は本来、相手の幸せを願うものであり、自分の近況を伝えるためのものではないからです。相手のこと、そして未来のことを書くのが原則です。近況報告をしたい場合でも、それが主体にならないよう後半部分に少し書く程度におさえるのがよいでしょう。

 

喪中なのに年賀状を出す

得意先や上司の喪中に年賀状を出すのは、あってはならない失礼です。事前に喪中のハガキが届いた場合はもちろんのこと、不幸のしらせがあったときには忘れないように記録し、間違って年賀状を出さないようにする配慮が必要です。

もし送ってしまったら、迅速に送り先に連絡し非礼をおわびしましょう。そして松が開けた1月7日以降に「寒中お見舞い」としてあらためて挨拶をします。

 

忌み言葉を使う

年賀状には使ってはいけない言葉がいくつかあります。例えば「去年はお世話になりました」と言う文章では、「去る」というネガティブな意味を持つ「去」は、お祝いにふさわしくないとされています。「昨年」と書き換えるのがよいでしょう。

ほかにも「失」「無」「壊」「苦」「終」なども、年賀状ではタブーとされる忌み言葉。メッセージを書くときには十分に気をつけましょう

 

二文字の賀詞を使う

気を付けたいのが、「迎春」「賀正」などの賀詞。年賀状のテンプレートなどでもよく使用されている言葉ですが、1文字や2文字の賀詞は厳密には略式で、目上から目下向けに使われるもの。取引先や上司に出すときには失礼になります。「謹賀新年」「恭賀新年」など、4文字の賀詞を使うようにしましょう。

 

句読点「、」「。」をつかう

文章を書くのに欠かせない「、」「。」などの句読点。長い文章を書くときには欠かせない存在ですが、実は目上の人への年賀状で使うのはNGです。

これらの句読点はもともと文章を読みやすくするための配慮として使われるものですが、ともすれば「句読点がなければ文章を読めない人」というメッセージになることもあるのです。最上級の敬意を払う相手の場合は、使わないのが慣例。

とはいえ句読点のない長文は非常に読みづらいので、長すぎる文は避ける、改行するなど工夫しましょう。

 

1/7をすぎてから年賀状を出す

遅れて届く年賀状は、それだけで印象が悪くなっていまいます。せっかく年賀状を送るのですから、しかるべき時期に届くように投函するところまで徹底するようにしましょう。

具体的には1月7日(松の内)までに届くのがマナーとされています。元旦に届けるためには、郵便局が指定している12月25日までに投函しておくようにしましょう。

また、年賀状を出していなかった上司や取引先への返事には、特に早急な対応が必要です。松の内を過ぎそうな場合は、年賀状ではなく寒中見舞いとして出すのが礼儀。目安として、1月5日を過ぎて出す場合は寒中見舞いに切り替えるのが安心。年賀状のお礼と返事が遅れたことへの謝罪を添え、2月4日ごろまでには届くように手配しましょう。

 

修正ペンを使う

文字の書き間違えを直すのに重宝する修正ペンや修正テープ。最近では消した後が目立たない高性能のものも出ていますが、年賀状に使うのは失礼に当たります。

正式な文書で書き間違いをしてしまった場合は、部分的に修正するのではなく一から書き直しましょう。書き損じたはがきは、郵便局で手数料を支払えば、新しいはがきに交換してくれます。

 

重複表現を使う

「新年あけましておめでとうございます」と大きく書いた年賀状を見かけることがありますが、実はこれも間違い。「新年」と「あけまして」は同じ意味なので、重複した不自然な表現になってしまうのです。

「新年おめでとうございます」「あけましておめでとうございます」などと書くようにしましょう。

ほかには「元旦」も重複表現をしがちな言葉。もともと「元日の朝」という意味なので、たとえば「平成29年 1月元旦」と書いては「1月」が重なってしまいます。「平成29年元旦」と書くのが正解です。

 

まとめ

少し注意は必要ですが、ビジネスシーンで年賀状を出すメリットは十分あります。特に目上の方にとっては、こういった細やかな心づかいがうれしいもの。お正月休暇は、落ち着いて郵便物を見ることができる時期です。しばらく会ってない人からの年賀状を見て「そういえば、今やっている仕事は○○社さんにお願いできるかもしれないな」と思ってもらえたらいいですよね。ご紹介したタブーを押さえ、気持ちのこもった年賀状を出してみてください。そして、年明けから気持ちよいコミュニケーションをスタートさせましょう。

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