健康確保のために有効活用しよう! 産業保健関係助成金まとめ

カテゴリ:総務のおいしい話 投稿日: 2018.7.9 tag: , , ,

従業員の健康の確保を目的とした取り組みには様々なものがあります。これらの取り組みの促進のために、産業保健関係の各種助成制度が存在します。自社の取組みに合わせて助成金を活用し、職場の健康意識を高めましょう。今回は各助成制度の概要についてまとめましたのでご覧ください。

産業保健関係助成金

産業保健関係助成金とは、厚生労働省の産業保健活動総合支援事業の一環として行われている助成金です。職場における従業員の健康増進やその管理を目的に行われており、助成金を実際に取り扱っているのは、厚生労働省が所管している独立行政法人である従業員健康安全機構です。

産業保健関係助成金は、2015年度から継続的に実施されている「ストレスチェック助成金」、2017年度から実施されている「職場環境改善計画助成金」「心の健康づくり計画助成金」「小規模事業場産業医活動助成金」の4つの助成金からなります。2018年度も2017年度に引き続きこの4つの助成金事業が継続されていますが、以下のような変更が加えられ、より使いやすい助成金となりました。

  • 「心の健康づくり計画助成金」の対象に、従来の「企業本社」に加え「個人事業主」を追加
  • 「小規模事業場産業医活動助成金」を「産業医コース」「保健師コース」「直接健康相談環境整備コース」の3つのコースに分け、対象範囲を拡大

なお、「小規模事業場産業医活動助成金」と「ストレスチェック助成金」は従業員数50人未満の事業場のみが対象です。「職場環境改善計画助成金」は事業所の人数に関係なく利用することができます。「心の健康づくり計画助成金」も同様に事業所の人数に関係なく利用することができますが、事業場単位での申請ではなく、企業全体として申請することになり、1つの企業に対し1回限り支給されることに注意が必要です。

ストレスチェック助成金

2015年12月に施行した改正労働安全衛生法により、ストレスチェックとその結果に基づく面接指導の実施が義務づけられるようになりました。ストレスチェックは、従業員にとって自身のストレスを把握できる機会を持てるだけではなく、企業にとっても、従業員にメンタル面の不調がある場合に早めに対処することで、業務の効率性低下を防げるというメリットがあります。

このストレスチェック実施の義務は、従業員数が50人未満の事業場に対しては当分の間努力義務とされています。ストレスチェック助成金は、そうした従業員数50人未満の事業場が医師・保健師などによるストレスチェックを実施して、また、その結果に基づいて医師による面接指導を実施することを促すための助成金となっています。

ストレスチェックの実施と、実施後の医師による面接指導・意見陳述に対して、それぞれ助成を受けることができます。ストレスチェックの実施には、従業員1人につき500円を上限に、ストレスチェックの実費額が支給されます。ストレスチェック実施後の医師の活動には、1回につき21,500円を上限として、その実費額が支給されます。ただし1つの事業場につき年3回が限度となります。

職場環境改善計画助成金

職場環境改善計画助成金は、ストレスチェックによる分析結果を参考にして職場環境の改善を行う場合に利用できる制度です。企業は職場環境改善計画書を作成し、その計画に基づいて職場環境の改善のための取り組みを行います。

職場環境改善計画助成金はAコースとBコースに分かれています。Aコースは専門家(産業医等の医師、保健師、看護師、精神保健福祉士、産業カウンセラー・臨床心理士等の心理に関わるプロフェッショナル、労働衛生コンサルタント、社会保険労務士)の指導に基づいて職場環境改善計画書を作成した場合に利用できます。他方のBコースは各都道府県に設置されている産業保健総合支援センターメンタルヘルス対策促進員の助言に基づいて職場環境改善計画書を作成した場合に利用できます。

Aコースの場合は、専門家による企業への指導費用と職場環境の改善のための機器・設備購入費の実費が支給されます。10万円を上限額とし、そのうち機器・設備購入費には5万円まで充てることができます。その際、購入する機器や設備は単価が5万円以下のものでなければなりません。Bコースの場合、専門家による企業への指導費用への助成は受けられませんが、代わりにメンタルヘルス対策促進員の助言・支援のための訪問を、3回まで受けることができます。それに基づいて職場環境改善計画を作成・実施すると、Aコースと同様の条件で機器・設備購入費の実費が支給されます。なお、両コース合わせて、制度を利用できるのは1回のみです。

心の健康づくり計画助成金

心の健康づくり計画助成金は、各都道府県に設置されている産業保健総合支援センターのメンタルヘルス対策促進員の助言の下、心の健康づくり計画を作成し、その計画を踏まえて実行したメンタルヘルス対策に助成する制度です。実際にかかった費用や事業場の規模に関係なく、一律で10万円が支給されます。

小規模事業場産業医活動助成金

従業員数50人未満の事業場が産業医や保健師と従業員の健康管理について契約した場合に助成する制度です。契約した産業医(「産業医コース」)や保健師(「保健師コース」)に、従業員が直接健康相談できる環境を整備した場合は「直接健康相談環境整備コース」を利用できます。6か月当たり10万円が上限で、将来にわたり2回まで助成を受けることができます。

関連記事:
「まだ間に合う!ストレスチェック制度の基本理解とメンタルヘルス対策」~その1 50人未満事業場で知っておきたいストレスチェック制度対応とは~
「まだ間に合う!ストレスチェック制度の基本理解とメンタルヘルス対策」~その2 ストレスチェック制度の流れと12のポイント~
「まだ間に合う!ストレスチェック制度の理解とメンタルヘルス対策」~その3 メンタルヘルス対策はストレスチェック制度だけではない!~
ストレスチェック制度の導入で総務部がやるべきこと【チェックリストつき】

 

まとめ

企業にとってメンタル管理を含めた従業員の健康管理は事業の安定性を確保する上で非常に重要です。助成をうまく使いながら、職場環境の向上に努めていきましょう。

 

ストレスチェック制度を導入する前に

社員のメンタルヘルスの不調を未然に防ぐためにも、ストレスチェックは非常に重要な役割を果たします。ストレスチェック制度を活用すれば、社員にとっては自身のストレス状態の把握とメンタルヘルスの維持につながり、企業にとっては社員の状態を把握することで職場環境改善に向けて取り組むことができます。

somu-lierではより働きやすい職場環境づくりを考え、ストレスチェック制度の導入を検討しているバックオフィス担当者の方へ、ストレスチェック制度の導入の仕方について整理した資料を作成しています。是非、本資料を使って、職場環境の改善に役立てていただけると幸いです。

こちらも読まれています:

*somu-lier(ソムリエ)では書き手を募集しています。
この記事が気に入ったら いいね!しよう
somu-lierから最新の情報をお届けします

この記事に関連する記事