BPRとは?業務改善との使い分けで業務の最適化を図りましょう

カテゴリ:総務のおいしい話 投稿日: 2018.6.14 tag: , ,

業務改革と訳されるBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)は、業務プロセスそのものを根本的に見直し、業務プロセス全体の最適化を図る取り組みを指します。業務の無駄を省く業務改善とは異なり、組織改革などの抜本的な効果を得ることができます。今回はこのBPRについて、業務改善との使い分けや、具体的なやり方とメリットについて解説していきます。

BPRとは

BPRとはビジネス・プロセス・リエンジニアリングの頭文字を取った言葉です。ビジネスの過程(プロセス)を根本的に見直し、もう一度設計し直す(リエンジニアリング)ことを指します。

BPRは、アメリカのマサチューセッツ工科大学のマイケル・ハマーと経営コンサルタントのジェイムズ・チャンピーが『リエンジニアリング革命』で提唱した概念です。同書によると、BPRの語に含まれるリエンジニアリングという言葉は、「コスト、品質、サービス、スピードのような、重大で現代的なパフォーマンス基準を劇的に改善するために、ビジネスのプロセスを根本的に考え直し、抜本的にそれをデザインし直すこと」と定義されます。

欧米での成功事例が伝えられ、日本でもバブル崩壊後に効率化のためのフレームワークの需要が高まり、BPRが本格的に知られるようになりました。

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業務改革(BPR)と業務改善の違い

BPRを業務改革と訳すと、非常に似た言葉に業務改善というものがありますが、2つの概念が意味するところは大きく異なります。一般に業務改善とは、業務の効率化のために業務の一部の小さな無駄をなくすことを指します。少しずつの改善であり、業務プロセス全体の見直しというよりも、社内の組織や個々の業務の細かい部分を直していくことになります。

対するBPR、すなわち業務改革は、上述の定義にも「根本的」、「抜本的」、「劇的」という 言葉が並んでいるように、プロセス全体を対象とした大幅な効率化改革を指します。BPRではプロセスそのものの問題点を精査し、プロセス全体を1から構築し直します。細かい部分を見るのではなく全体を直していくのです。特に、顧客の視点から見て付加価値の創出につながっていない業務は、不必要なプロセスとして取り除こうとします。また、BPRでは情報技術を積極的に活用していく傾向にあります。

業務プロセス自体に問題があり、コストをかけてでも抜本的に見直す必要がある場合は、ITシステムもうまく活用してBPRによる効率化の施策を打ってみましょう。

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BPR導入の上での具体的ポイント

業務フローチャートの作成

現状の業務の問題点を洗い出すため、業務フローチャートを作ります。その際、以下のような作業項目に着目し、重点的な見直しを行うようにしましょう。

  • 多くの時間を要し、一連の業務フローの流れを阻害している業務
  • 他の部署の業務と重複している業務
  • 顧客の立場から見て本質的に必要でないのに行われている非付加価値業務

一部の業務や事業についてだけでなく、全社規模で業務フロー全体の見直しを行うことが抜本的な改革の鍵です。会社の業務全てが対象ですから、人事評価体制や社内内部の経費精算ルールまでもが対象となります。

意思決定プロセスの改革

日本企業では伝統的に意思決定に関わる者が多いために意思決定プロセスが複雑化し、迅速な決断が難しくなっていると指摘されて久しいです。BPRでは全体の作業フローを見直すことが重要ですが、同時にその作業を行うための意思決定プロセスの改革も重要です。単純に意思決定の期限を短くするだけではなく、迅速かつ正確な情報に基づいた意思決定を可能にするためのシステム整備が必要です。

具体的施策の実行

業務フローチャートを作成して業務全体の流れの中の問題点を明らかにし、意思決定のプロセスを見直したら、具体的な施策を行います。BPRにおいて代表的な施策に、ERPシステム活用とシェアードサービスの利用があります。

ERP(経営管理システム)は部門を横断した統合情報システムです。ERPは販売、在庫、生産など複数の業務分野の情報を集約し、フロー全体の情報を統合的に管理することができます。全体の状況を正確かつ簡単に把握できるので、ERPはBPRを行う企業がよく利用するシステムです。

シェアードサービスは、人事や経理、情報システムなどの間接部門を複数の企業で共有することを指します。独立の企業が別々に持っているチームや人材を共有することで、人材の有効利用を図ります。通常、同じグループの複数の企業の間接部門を統合するという形で実施されますが、最近では違うグループの間でのシェアの事例も出てきており、その形は多様化しています。全体フローの中での重複を解決するのに有効な施策と言えるでしょう。

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BPRのメリット

BPRは進め方によって異なる結果をもたらすため、そのメリットを一概に言うことは簡単ではありませんが、以下のようなメリットが考えられます。

  • 業務フロー全体を見つめ直す契機となり、縦割りが生む非効率性から脱却できること
  • 無駄な業務の削減による労働時間の短縮や人的コストの削減
  • 意思決定のボトルネック把握による意思決定の迅速化

 

まとめ

BPRは、業務プロセスそのものを根本的に見直し、業務プロセス全体の最適化を図るために非常に有効な手段です。BPRは大きな変革を企業に迫るため、決して容易な改革手法ではありませんが、導入した地方自治体や企業では大きな成果が報告されており、組織改革・産業構造の変革において一定の有効性がある施策と言えるでしょう。

 

総務業務の脱属人化・効率化のために

バックオフィス業務は、業務内容が幅広く、時期によって内容や頻度も変わってきてしまうので、属人化しやすいという傾向があります。この状態が長く続くと、誰がどのような業務をしているのかが不透明になってしまい、担当者の引き継ぎの際に抜け漏れが生じる、人によって業務量・難易度に偏りが生じるなど、会社に悪影響を及ぼしかねません

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