内定者フォローによって採用活動を成功させよう!内定者フォローの目的やポイントを解説します

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公開日:2022.11.29

就職活動における売り手市場化や複数企業から内定をもらう学生による内定辞退の増加により、優秀な人材の獲得が難しくなっている昨今、内定者フォローが注目を集めています。内定者フォローは欲しい人材の獲得につながることや、就職活動をする人が何に不安を感じているかを知ることができるので、今後の採用活動に活かすこともできます。内定者フォローを成功させ、新たな人材の獲得につなげましょう。今回は内定者フォローが重要な理由や目的、内定者フォロー実施のポイント、実際の事例を詳しく解説します。

内定者フォローが重要視されている

内定者フォローとは

内定者フォローとは、内定者である学生に対する各種のフォロー施策を指します。内定を出しても入社に至らず、内定辞退する学生が一定数いることを踏まえて実施されるものです。内定者のモチベーションを高め、内定から入社へのプロセスを円滑に進めることが目的です。

内定者フォローの目的

  • 内定辞退を防ぐ
    内定者フォローの最大の目的といえるのが内定辞退を防ぐことです。決して小さくないコストをかけた採用プロセスの結果である内定者が内定辞退し、入社に至らなければ、そこまでのコストが無駄になるだけでなく、必要な人材を確保できないことで事業に影響が及ぶ可能性も否定しきれません。
  • 就業前の準備をサポートする
    入社後の準備として集合教育や通信教育、合宿などを通じて、入社後に備えた課題を課し、社会人としての振る舞いや業務上の知識などを習得させる機会にあてます。意欲の高い内定者にとっては、早期のスタートダッシュにもつながります。
  • 早期退職を予防する
    職場や社風については採用過程で知っている部分があるとはいえ、内定者が把握しきれない点のひとつです。内定者フォローの中で先輩社員や同期との関係作りをしておくことで、入社前の不安払拭につながります。また、人間関係が出来ることで、早期離職を予防する効果も期待できます。

内定者フォローが重要な理由

採用市場はその時々の状況により、売り手市場や買い手市場に変化します。しかし、いずれの場合でも内定を出したからといって必ず入社するとは限りません。入社するかどうかの判断は内定者の側にあります。そこで内定者辞退を防止し、出来るだけ内定者全員に入社してもらうためには内定者フォローが重要です。内定者、特に新卒者の場合は、様々な不安を抱きがちです。この会社を選ぶかどうかという自分の判断、会社の雰囲気、具体的な仕事内容、自己研鑽として出来ること、など、不安の中身は多岐にわたります。そこで、内定者懇談会、面談、教育、座談会などさまざまな手段で小まめにフォローを重ね、内定後も互いの理解を深めようという姿勢が大切です。内定者からの企業イメージが向上し、入社につなげることができます。

   

内定者フォロー実施のポイント

コミュニケーションを充足させる

会社側としては最小限の事務連絡メールだけでも用件を済ませることができます。しかし、内定者の側ではそうではありません。そこで、コミュニケーションの機会を増やし、内定者と個別の信頼関係構築が重要です。連絡手段といえばメールが定番ですが、あまりメールを活用しない最近の学生事情に合わせてLINEなどのメッセンジャーツールを活用するのも一案です。

参加人数を工夫する

内定者フォローの企画は、内定者懇談会や社内イベントへの招待など大人数のイベントが一般的ですが、少人数でのイベントもメリットがあります。大人数の場では一人ひとりの発言のチャンスも少なくなり、大人数の前での発言に気おくれする学生がいることも考えられます。少人数での内定者懇談会開催や、内定者と社員の少人数での座談会、面談形式にしてみるといった工夫も効果的です。

学生の都合に配慮する

内定者は自社の社員候補です、入社するまではあくまで学生です。つまり、学業が本業であって、学業を圧迫したり、無理をさせたりということのないように注意しましょう。とくに卒業論文や卒業研究を控えている学生であれば、多忙であることは珍しくありません。そうした学生に配慮のない、ハードな研修や長時間拘束をするようだと、入社後の働き方に不信感を抱き、モチベーション低下にもつながりかねません。

     

内定者フォロー企業事例に学ぼう

プロパティエージェント株式会社|オンライン研修

プロパティエージェント株式会社は東京都新宿区に本社を置く不動産会社です。内定者向けの研修として、Sales-1グランプリと呼ばれる、オンラインで顧客に物件を売り込むコンテスト形式の研修を行っています。仮想の顧客に投資用不動産物件に関心を持ってもらうことをゴールに、内定者たちがいくつかのチームに分かれて商談の進め方を決め、商談のロールプレイングを行うというものです。仮想の顧客プロファイルをもとに20分の話し合いで戦略を決め、その戦略に基づいてロールプレイングを行い、審査員役の社員が評価します。ロールプレイングの内容もですが、初対面の内定者同士で距離を縮めてチームワークを発揮する点に難しさがあるといいます。さらにお手本として、エース社員による商談も内定者に披露されます。この研修を通じて、ロールプレイングや先輩社員の仕事を垣間見ることで入社後にする仕事の具体的なイメージを描く機会が得られます。また、内定者同士の人間関係の構築や、働くうえでどんなことを求められているのかを知る機会ともなり、内定者からの評判は総じて良好で、会社で働くことのリアルを感じ取れたという感想が上がっています。

株式会社ミライロ|内定者合宿

ユニバーサルデザインな社会の実現を掲げる株式会社ミライロは、内定者向けに1泊2日の合宿形式の研修を行っています。1日目はチームビルティングや問題解決の考え方、プロセスについてゲーム形式やレクチャーを交えて学び、最後に行われるピザパーティで先輩社員との交流を深めることができます。2日目に実施されるのは、ミライロの新規事業についてのアイディア発表会です。働き始めてから必要な力や考え方の育成と先輩社員との交流を行う初日と、新規事業のアイディアを考え出すことを通じて会社を理解する2日目に分かれて、内定者同士や先輩社員との人間関係が構築されていきます。

株式会社サイバーエージェント|内定者アルバイト

メディア事業、ゲーム事業、インターネット広告事業を手掛ける株式会社サイバーエージェントでは、内定受諾から入社までの期間の内定者向けの育成プログラム「DASH」を実施しています。近年の就職活動早期化を前提とし、長期化する内定者期間を踏まえたもので、会社・事業を知り自身のキャリアプランを描くための機会として実施されているものです。このDASHのプログラムの一つが内定者アルバイト制度です。スキルアップや会社理解、キャリアプラン構築などを目的として、事業部や子会社などで実務を経験します。アルバイトにあたってはトレーナーとともに目標やその実現のためのタスクを設定し、最後には成果発表があります。2022年度卒の内定者で8割以上が内定者アルバイトを経験しており、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から取り入れられたオンライン参加によって、地方在住者も内定者アルバイトを経験しています。

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まとめ

近年の採用市場での就職活動の早期化や売り手市場化、内定者期間の長期化などにより、内定者を離脱させず入社につなげることが企業の課題になっています。内定者が感じる疑問や不安に対処し、入社へのモチベーションを高めるコミュニケーションを重ねる施策としての内定者フォローは重要性を増しています。社会人としての心得、ビジネスマナー、OA研修、チームワークなどを題材とした研修が一般的です。内容だけではなく、スケジュールや規模についても参加する内定者に対して考慮しつつ、自社の特色を活かした内定者フォローを行っていきましょう。

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