ICTやIoTを活用できていますか?違いと活用事例について徹底解説

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公開日:2019.5.22

情報技術の発展によりIT革命が起こり、ビジネスの形は大きく変化してきました。現在ではITに変わって、人と人を繋ぐICTや、モノをインターネットと繋げるIoTといった技術が頻繁に利用されており、社会に大きな影響を与えています。今回は、ICTとIoTの違いや主な活用方法、それぞれのビジネスシーンでの実例について解説していきます。

ICTとIoTの違い

ICTとIoTは似たような言葉ですが、その意味は大きく異なります。

ICTとは

ICTは、Information and Communication Technology(情報通信技術)の略称です。一般的に、情報を転送する技術そのものだけではなく、通信技術の活用によってコミュニケーションを行うこと全体を指します。したがって、情報処理だけではなく、それらの情報処理を利用した産業やサービスなどの全体を指すかなり幅広い言葉です。
日本では、日常的な文脈においては「IT」の方がよく使われていますが、ITに対してICTは、コミュニケーションに関わる側面を強調した言葉になっています。両者に明確な区別はなく、似たような文脈で用いられることも多いですが、ICTの方には、実際の業務や生活にどう情報技術を使うかという視点が含まれていると言えるでしょう。

IoTとは

他方のIoTは、Internet of Thingsの略称です。日本語では「モノのインターネット」とよく訳されます。従来、インターネットにつながるものは、コンピューターやスマートフォンなどの通信のために設計された機器が中心でした。しかし、IoTの考え方においては、すべてのものがインターネットにつながりうるとされます。つながるものは電子レンジや冷蔵庫などの家電でもいいし、トイレなどの従来全くICTと関わりのなさそうなものも含まれます。
したがって、ICTとIoTの違いをあえて述べるとすると、ICTはIoTを包含したものと言えるでしょう。ただ、ICTと聞いて一般の人がイメージするのはソフトウェアの方で、ハードウェアの利用は忘れられがちであるのに対し、その点IoTはハードウェアとソフトウェアの融合を強調している言葉と言えるでしょう。

 

ICTとIoTの活用

すでに生活や仕事の様々な局面にICTやIoTが関わるようになっており、こうした傾向は今後さらに進んでいくと思われる中、これらとまったく関係なくいられる産業はもはや存在しないと言っても過言ではありません。ICTやIoTをどこにどう導入するのか、アプローチの方法はいくつも存在しますが、ビジネスへの導入においては、技術そのものを見るよりも技術をどう使うかを考えることが大切です。以下のような考え方が、ひとつのヒントになるでしょう。

データ化による効率化と分析

IoTの最大の特徴は、膨大なデータを取得できることです。センサーによって多くのものを計測し、その計測結果を記録し、さらに量的データとして分析することができます。これは私たちの判断に大いに役立つことになります。例えば、自動販売機にカメラを設置し、年代や性別ごとに、どのような層がどのようなものを買っているかを量的な記録として残すことができれば、マーケティングに活かして売り上げを伸ばすことが期待できます。
IoTに関係なくとも、適切にデータ化されていないものは世の中に多く存在します。紙で管理されている営業資料や帳簿などは典型的な例ですが、すでにデータとしてコンピューター上にあるものにも当てはまる場合があります。例えば、部署ごとに違ったフォーマットで管理されているエクセルファイルは、コンピューター上にあったとしても、まとめてデータとして利用することは困難です。データ化されていないものをデータ化し、同時にデータとしての汎用性も高めるという発想で、様々なものを量的な分析・自動化処理ができる程度の統一フォーマットのデータにすることは、ICT活用のひとつの方向性として考えられるでしょう。

遠隔操作とクラウド化で場所の制約から解放

IoTの特徴のひとつは、違う場所にあるものを遠隔操作できることにあります。また、近年のICTはクラウド化を抜きにしては語れないように、ファイルやソフトウェアをオンライン上で操作・編集できるようにすることがスタンダートとなりつつあります。このように、場所の制約をなくすことが簡単に実現する時代になっており、これにより、通勤時間などの移動時間の解消や人材の効率化が期待できます。例えば、多くの企業が、Googleが提供するG SuiteやマイクロソフトのOffice 365を導入し、オンラインで協働しながら書類の作成や共有を行なっています。

自動化を進めることによる人材の有効活用

現在では、人工知能によって意思決定のほとんどが自動化可能になっており、これをうまく活用すれば、固定コストと思われた人件費を大幅に圧縮することができます。自動化の検討においては、人がやらなくてはいけないという思い込みを疑うことが重要です。例えば、インサイドセールスは営業なので、当然人間がやらなければいけないと思われがちですが、次にどの電話番号にかけてどのようなことを話すのかを考え指示するのは、必ずしも人間である必要はありません。実際に、インサイドセールスでオペレーターが電話で話す作業以外の部分をすべて自動化している企業の例もあります。

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まとめ

ICTとIoTは、どちらもこれからの企業戦略に欠かせないものとなっています。しかしながら、技術を先に見て考えるのではなく、自社に何が必要なのかを考えて適用可能な技術を導入していくことが望ましいでしょう。

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