テレワークで必要なメンタルヘルスケアを解説します

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公開日:2021.6.9

テレワークが浸透する一方で、環境の変化によってメンタルヘルス不調を感じる従業員が増えています。個人でのセルフケアだけでなく、企業としてのメンタルヘルス対策には、労働環境の改善やコミュニケーションの機会作りなどの対策が考えられます。今回はテレワークによって発生するストレスや従業員がメンタルヘルス不調に陥っているときのサイン、企業が考えられる対策、従業員が取り組む対策、産業医の利用について解説します。

テレワーク勤務の主なストレス

コミュニケーション不足

テレワークの場合、上司や同僚とのコミュニケーションは画像や文字、音声を介して行われます。そのため、直接対面で話すときほど、相手の身振りや表情、声の調子などを読み取ることができません。また、オフィスであれば、ちょっとした雑談などで相手の状況を知ることができますが、テレワークでは、主に業務上の連絡に限られるため、コミュニケーション上の齟齬が発生したり、不安や孤独感をおぼえたりする状況が発生しています。

上司からの評価が不安

テレワークでは、上司から見えないところで業務を行うことになります。そのため、テレワーク中の勤務態度を上司に信用してもらえるかどうか不安に思う方も多いようです。仕事の様子を直接見てもらえないと、業務プロセスや成果を適性に評価してもらえるかどうか不安になるものです。また、テレワークで勤務する従業員と、出勤している従業員の間の評価に不公平感がないかどうかも気になるという調査結果も出ています。上司からの信用や、同僚がどう思っているかなど、人事評価を含む自らの評価を気にしてストレスを抱える場合も多いようです。

オンとオフの切り替えが難しい

テレワーク、とりわけ在宅勤務を行う場合、仕事と生活の場が同じであるため、仕事のオン・オフの切り替えがうまくいかなくなってしまう場合があります。業務終了の時間や休憩時間になっても、仕事を続けてしまったり、休日でも仕事のことを考えてしまったりするなど、最初は仕事に集中できているように感じても、徐々に疲労が蓄積し、体調に影響を及ぼす結果になる可能性もあります。このような、隠れ残業や隠れ休日出勤などは、後にトラブルに発展するケースもあります。

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メンタルヘルス不調のサイン

日常生活にストレスのもととなる事象はあるものですが、ストレスを解消できずに溜めこんでしまうと、こころや体、行動に変化が出てきます。自分の心身の変化に気づいたら、早めに周囲に相談してストレスのもとを取り除いたり、専門の医師に相談したりするなどの対処が必要です。1日の大半を一人で仕事をするテレワークでは、自分のことでも変化に気付きにくい傾向があります。日頃から自分の心身の状態を確認し、不調に気付いたら早めにケアをすることで、こころの病気に進行してしまうことを防ぐことができます。

こころの変化

気分が沈み、憂うつ、理由のない不安、イライラ、緊張感、無力感、何もやる気がしない、などのこころの変化が現れたら、何らかのストレスが原因で、こころが悲鳴をあげているサインです。上司や同僚、家族、友人など、まず誰かに相談することが必要でしょう。

体の変化

メンタルヘルスの状況は体調にも影響を与えます。食欲がなくなって痩せてきた、寝つきが悪い、熟睡できない、朝早く目が覚める、動悸、息苦しさ、血圧の上昇、手や足の裏に汗をかく、などの体調不良はストレスが原因かもしれません。ほかの病気が原因である可能性もありますが、ストレスのサインである可能性もあるため、かかりつけ医や産業医などに相談しましょう。

行動の変化

行動の面では、人付き合いに消極的になり周囲を避けるようになる、飲酒や喫煙が増える、落ち着きがなくなる、身だしなみが乱れるなどの変化が現れます。行動の変化は、上司や同僚、家族など、周囲の方が最も気づきやすいことでしょう。これらのサインに気づいたら、よく話を聴き、取り除けるストレスならばなるべく早く対処することが大切です。

 

企業のメンタルヘルス対策

職場環境の把握と改善

企業が従業員のメンタルヘルスケアに着手する場合、必要なことは、現在の職場環境で従業員がどのようなことをストレスに感じているか把握することでしょう。職場環境といっても、オフィスの照明や温度、レイアウトなどの物理的なことだけではありません。それぞれの能力に見合った適切な仕事や、仕事量であるかどうか、仕事の役割や責任が明確にされているかどうか、昇進や昇給について明確に示されているか、人事評価に不公平感はないか、職場での人間関係が良好に保たれているか、など従業員が業務の中で不安に思う点が無いかを精査していく必要があります。
精神的なストレスは、目に見えるものではありません。そのため、従業員からのヒアリングや管理監督者、産業保健スタッフなどを積極的に行い、把握に努めなければなりません。また、2015年12月より義務付けられたストレスチェックのデータ(集団分析の結果)を利用することも有効でしょう。
問題点を把握したら、その一つ一つについて改善計画を立てていきますが、職場環境の改善は産業保健スタッフの力だけではどうにもならない部分があります。上司や人事労務関係部署などと情報を共有し、協力を得る必要があるでしょう。また、計画実行プロセスと改善結果の評価や検証も大切です。

メンタルヘルスケアの教育研修の実施

企業が行うべきメンタルヘルス対策の一つに、教育研修の実施が挙げられます。教育研修の対象は、管理監督者、産業保健スタッフ、そして従業員です。
管理監督者には、メンタルヘルスケアに対する企業の方針や必要性、ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識、従業員からの相談への対応方法、こころの健康問題で休職した従業員の復職支援の方法、個人情報の保護、セルフケアの方法、産業保健スタッフとの連携方法などの教育内容が主となります。
産業保健スタッフには、管理監督者に対する教育内容に加えて、産業保健スタッフの役割とこころの健康問題に対する正しい態度、従業員に対する教育研修の方法、事業所外資源(地域産業保健センターや専門の医療機関など)との連携方法などの内容が必要となるでしょう。
従業員には、メンタルヘルスケアに対する企業の方針とストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識、セルフケアの重要性、ストレスへの気づき方、ストレスの予防・軽減・対処法、自発的に相談することの有用性、相談先の情報などの内容となります。

産業医の活用

一定の規模以上の企業では、従業員の健康管理を目的として労働安全衛生法により産業医の選任が義務付けられています。産業医は産業保健スタッフの一員として、メンタルヘルスにおいても従業員や管理監督者からの相談に対応し保健指導を行ったり、ストレスチェックの集団分析の結果に基づいて職場環境改善への提言を行ったり、ストレスチェックでストレスが高かった従業員と個人面談を行い必要に応じて就業上の配慮を職場に意見したり、外部医療機関との連携をとったり、といった役割を担うことができます。医師としての視点から、従業員のメンタルヘルスケアや職場環境の改善を支えることができるのです。

 

従業員が取り組むメンタルヘルス対策

生活習慣を見直す

メンタルヘルスには、普段の生活習慣が大きく関係しています。特に、「食事・睡眠・適度な運動」は、身体の健康はもちろん、こころの健康にも大きく影響を与えると言われており、普段から意識しておくことが大切です。また、日常的な習慣として、ゆっくりお風呂に入ったり、好きな音楽を聴いたり、ストレッチをしたりするなど、自分なりのリラックス方法やストレス解消方法を把握しておくと、それを行うことでストレスの溜まり過ぎを防ぐことができるでしょう。

柔軟な考え方を心がける

私たちは、少なからず「~しなければならない」、「~すべき」という考え方に縛られている部分があります。仕事に関しては義務感や責任感は大切ですが、このような考え方に縛られ過ぎてしまうと、その通りにできなかったときに強いストレスを感じたり、どんどん悪い方向へ考えてしまったりします。そのため、「~するようにしよう」、「~しよう」というふうに、日頃から少し柔らかく考えるように意識することが大切です。また、できなかったことよりも、できたことに目を向けることも、ストレスの軽減には効果的です。

周囲に相談する

困ったことがあったとき、誰にも話さず一人で抱え込んでしまうと、強いストレスを抱えることになります。上司や同僚、友人、家族など、相談できる相手を増やしましょう。例え誰かに話したところで解決するわけではない、という悩みでも、話すだけで気持ちが落ち着いたり、頭の中が整理されたりすることが多いものです。「もうどうしようもない」という考えになってしまう前に、周囲に相談してみましょう。

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まとめ

テレワークという新しい働き方は、十分な準備がされないまま始まった部分もあり、まだまだ多くの課題を残しています。業務を円滑に進めるためのツールの導入などが優先されがちですが、従業員のメンタルヘルスに関しても対策が必要です。とくに、まだ経験の浅い若手社員や、業務内容に大きな変化があった従業員は、テレワークによって、知らず知らずのうちにストレスを抱え込んでいる場合があるので、注意が必要です。メンタルヘルスの不調は、小さなストレスが積み重なって引き起こされるということをよく認識し、従業員の小さな変化にも気付けるような体制を構築しましょう。

 

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