オフィスの消耗品管理は万全ですか?

公開日:2018.1.15

オフィスの事務用品やパソコン周りの備品など、消耗品を適正に管理していますか? 管理の不備から頻繁に消耗品が切れてしまうようだと、実際の業務にも支障が出かねません。今回はオフィスの消耗品管理の考え方、管理手法の例について解説します。

消耗品管理のポイント

まずは効率的な消耗品管理において最低限抑えておきたい事柄を確認していきます。以下の点に注意して適切な消耗品管理を行えば、手間を減らして時間的コストを省き、在庫切れによる業務の滞りを防ぐことができます。

  • 保管場所の固定
    消耗品ごとに保管場所を決めて整理整頓を徹底すれば、消耗品の散逸を防ぎ、個数の把握もしやすくなります。場所を決める際には、消耗品の性質によって場所を分けるようにすると良いでしょう。例えば、ペンやコピー用紙などの文具系、ねじやドライバーなどの工具系、洗剤や電球などの生活用品系、等々と分類ごとにまとめて保管すると管理しやすくなります。
  • 個数の把握
    それぞれの消耗品の個数を把握しておけば、常時どれだけの量をストックしておき、いつどれだけ発注するべきかを、定量的に判断できるようになります。また、消耗品の品番、仕入れ先とともに、場所・個数についてリストにまとめると、注文の際の手間が省け、消耗品の管理が楽になります。
  • 担当者を決める
    消耗品管理の担当者を決めずに気づいた人が対処するようにしていると、注文履歴を確認し忘れて注文が重複したり、誰も気づかず在庫切れを起こしたりします。そのような事態を防ぐためにも、担当者は必ず作るようにしましょう。1人が一括して管理しても、消耗品の性質ごとに担当者を分けても良いでしょう。

上記3つのポイントは基本中の基本ですが、忘れがちなのは以下の2点です。

  • 大量に消費するときは事前に申請
    イベントなどで消耗品を大量に使用する際には、普段以上に在庫を確保しておく必要があります。こうした機会に備えて、消耗品の注文を事前に申請するような仕組みを整える必要があります。後述する回覧板を用いた管理方法などを利用してみても良いでしょう。
  • 新商品の確認
    消耗品によっては新商品が続々と発売され、同じ値段でもより性能が良いものもあります。作業効率に影響をあたえることもあり、新しい情報のキャッチアップは消耗品管理の一環と言えます。社員から消耗品に関しての感想などを聞くようにしたり、新商品をチェックするようにしたりすると良いでしょう。

 

効果的な消耗品管理方法

消耗品管理一般に共通のポイントを確認したので、次は様々なニーズに合わせた具体的な管理方法を紹介していきます。

場所・個数の管理をするための方法

  • ラベルを張って場所をわかりやすくする
    消耗品を保管する棚などにラベルを貼って場所をわかりやすくしておくことは、単純ながらも効果的な管理方法です。使用する社員にとっては、消耗品を探す分の時間が省かれ作業効率が上がります。また、管理する側としても、社員が消耗品を散乱させることを避けられるため、数量の管理などがしやすくなります。見た目が似たようなものが多くても、名前を見れば一目で分かるようになるというのも大きなメリットです。

無駄な発注・消耗品の在庫切れを防ぐ方法

  • カンバン方式
    これはトヨタ自動車が採っている部品管理法を消耗品管理に応用したものです。情報を書き込んだカンバンを消耗品につけておき、使用後にはそのカンバンを外して発注のボックスに入れることによって、発注が必要な品目を可視化できます。カンバンは紙で作ったタグなどで作り、品名、個数、発注先、発注担当者を記載します。消耗品の使用量と発注量が等しくなるので、消耗品の不足や発注の重複を防ぐことができます。

例えばコピー用紙に関して、発注は在庫が残り2箱になった時点で行うと設定したとします。その場合、ラスト2箱目にカンバンを取り付けておき、その箱を開けた人がカンバンを発注ボックスに入れます。発注担当者はそれを回収したら、新たなコピー用紙を発注します。カンバン方式により以上のようなサイクルを作ることができます。

  • 回覧板の使用
    回覧板を使って社員全体の消耗品の不足状況を確認し注文するという方法です。社員ひとりひとりのニーズを把握した上で、注文量を制御して発注できるので、使用状況に即して消耗品を管理することができます。消耗品を大量消費する出来事などがある場合にも、それを事前に認識してさえいれば状況に合わせて発注量の変更することも可能です。

消耗品の無駄遣いを減らしコストを削減する方法

  • 姿置きの徹底
    姿置きというのは、文具などを保管する場所に、その文具の形状や底面と同じ型の穴をくり抜いた厚紙などを敷き、そこに当てはめるようにして文具などを置くという整理整頓方法です。この姿置きを社員に徹底させることによって、社内共用の消耗品を自分のデスクにため込んで消耗品を無駄遣いするなどといったことを防ぐことができます。社内美化やコスト削減の面でも優れた消耗品管理方法となっています。

消耗品管理の時間を短縮する方法

  • 発注の権限を社員に
    小さな会社であれば、消耗品の発注権限を社員全員に与えるという方法も可能です。この場合には、手間が減る分管理方法をきちんと詰めて考える必要があります。例えば、社員が注文する際にはメールを利用し、cc機能を使って消耗品管理の担当者と注文内容を共有するようにし、全体的な注文量を担当者が管理するなどのルールが考えられます。
  • 発注を定期的に行う
    上述のカンバン方式や回覧板を使った消耗品管理には、適宜消耗品の発注を行うため、その分手間が増えてしまうというデメリットがあります。そのため、時間短縮をしたい場合には、発注を月に1回や週に1回などと決めて、毎回同じ量を注文するようにすると良いでしょう。月初めと月末の在庫の量を確認するなどして1ヶ月の使用量を計算し発注量を決めます。過剰在庫や在庫切れのリスクがあるので発注量の計算は適切に行わなければなりません。

 

まとめ

今回は、消耗品をどのように管理すればより効率的で、より適切に管理できるかについて紹介してきました。それぞれの会社の規模やスタイルによって、ベストな管理方法は異なります。以上で紹介した方法を試してみたり改良してみたりして、ご自身の会社に合ったやり方を探してみてください。

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