中期経営計画を策定して、経営戦略を立てましょう

カテゴリ:コラム 投稿日: 2019.11.3 tag: ,

中期経営計画とは、企業の「将来あるべき姿」と現状との差を埋めるために設定する、3~5年ほどのスパンの経営計画を指します。中期経営計画を策定すると、策定の過程で内部環境と課題の再認識ができるため、企業が今後行うべきことが明確化されます。また、従業員も目的を意識しながら働くことができるため、生産性の向上にもつながります。今回は、中期経営計画の概要や、策定する目的や効果、策定方法と手順について解説していきます。

中期経営計画とは

中期経営計画とは、経営ビジョンに照らし合わせた際の企業の「将来あるべき姿」と現状とのギャップを埋めていくために設定する経営計画のことを指します。企業がその後3~5年程度のスパンで行うべきことをまとめた具体的なプランであり、経営戦略やそれを実現するための施策、数値目標などを盛り込んで作られます。略して「中計」と呼ばれることもあります。
中期経営計画は、1年間の経営計画である年度計画よりも長いスパンを見据えたプランでありつつ、長期的な経営ビジョンに比べより具体的な施策や目標を示すものとして、多くの企業において策定されています。

 

中期経営計画の策定の目的と効果

企業の現状や課題を整理することができる

中期経営計画とは、前項でも述べたとおり、企業の将来あるべき姿と現状とのギャップを埋めるための経営計画です。そのため、中期経営計画を策定するにあたっては、必然的に自社の現状や課題を整理しなくてはなりません。こうした過程で、従業員の人数や年齢構成、退職しそうな従業員や育休・介護休暇を取りそうな従業員の人数など、組織の内部環境に関する情報を整理できます。また、市場の状況や、市場に占める自社や競合他社のシェアの割合などの外部環境も数字で把握する良い機会となります。

目標に向けて企業がやるべきことが明確になる

次に挙げられるのが、目標に向けて今後企業がとるべきアクションが明確になるという点です。中期経営計画を策定するにあたっては、先述したような企業の現状や課題を整理した上で、そこから目標を達成するためにどのような施策をとれば良いのかを示していく必要があります。そのため、その目標に向けて、従業員をどれだけ増やす必要があるか、営業材料がどれだけ必要なのか、といった点を数値に落とし込んで考えることになります。このように今後のアクションや達成するべき数値が明確化されることで、より具体的な行動計画を立てられるようになります。

従業員に考える癖がつき、モチベーションも高まる

3点目は、経営幹部だけでなく従業員にとってのメリットにもなります。中期経営計画の策定に従業員が関わることで、経営の目線に立って考える癖が身につき、日頃の業務でも自ら考えて創意工夫を行うようになるといったことが望めます。また、明確な目標があり、それを達成するための道筋が見えているのとそうでないのとでは、従業員のやる気にも大きな差が出てきます。自社が現在どのような立ち位置にいて、どのような方法でどのように進んでいくかを示すことで、従業員のモチベーションも高まり、従業員間の一体感も生まれます。

企業に対する社外からの信頼が高まる

これは策定した中期経営計画を社外に公表するという前提が必要ですが、しっかりとした中期経営計画を立てることができれば、企業に対する社外からの信頼が高まるというメリットもあります。例えば、金融機関や取引先に対しては、これまでの実績だけでなく、今後の事業計画やビジョンを伝えることで、より安心して融資や取引をしてもらえるようになると考えられます。また、顧客に対しては、中期経営計画を通して自社のビジョンなどを伝えることで、自社が提供する商品やサービスの意義をアピールし、より一層の応援をしてもらうためのきっかけを作ることができます。

経営者のビジョンが共有できる

経営者であれば、自社をどのような企業にしていきたいかというビジョンや理想像を持っている方が多いでしょう。中期経営計画を作ることで、そうしたビジョンや理想像を従業員全員に浸透させることができます。企業がどこに向かっていて、そのために何をするべきかを従業員が理解することで、ビジョンの実現に向かってより効率的に前進することができます。

 

中期経営計画の策定方法と手順

経営理念を再確認する

はじめに行うべきことは、経営理念を改めて明確に定義するということです。前項で触れたように、中期経営計画の目的のひとつとして、企業の経営理念を従業員に浸透させ、実現させるというものがあります。そのため、計画策定の前提として経営理念を再度明確にしておく必要があります。

自社の現状分析をする

次に必要となることが、自社の現状分析です。ここではデータを用いて自社の強みや弱みを客観的に分析します。営業構造や収益構造を明確にした上で、従業員数などの人的リソースや事業部ごとの商品力・販売力・開発力・成長性など、どのような経営リソースがあり、その強みはどのような部分で、何が不足しているのか、といったことを総合的に明らかにしていきます。

外部環境の分析をする

自社の分析を終えた後は、外部環境の分析に移ります。考えるべき項目としては、競合他社の状況に加え、顧客の動向、市場全体の傾向や成長性などが挙げられます。競合他社については、各社の市場シェアや経営戦略、商品の品質、機能、価格などをまとめていく必要があります。

中期的な経営戦略を策定する

続いて、内部および外部環境の分析から得られた結果を基にして、今後の中期的な経営戦略を策定していきます。自社の強みや弱み、競合他社の動向、市場の動きなどを踏まえた上で、今後どの事業に注力していくかといったような戦略を決定します。

戦略を基にした行動計画を策定する

最後に、中期的な経営戦略の策定で定めた戦略を踏まえ、経営理念の実現に向けて必要となる行動計画や数値目標などを定めていきます。大まかな戦略だけ決まっていても意味がありません。戦略を具体的な行動レベルにまで落とし込み、数値的な目標を設定していくことが重要となります。

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まとめ

今回は、中期経営計画の概要や、策定する目的や効果、策定方法と手順について解説してきました。中期経営計画の策定には、様々な面での効果が見込めます。これから中期経営計画を策定していくという方は、ぜひ参考にしてみてください。

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