18歳未満の年少者を雇用する場合に押さえておきたいポイント!年少者には様々な保護規定があります

カテゴリ:クローズアップ 投稿日: 2017.6.26 tag:

労働力人口の減少に伴い、高校生などの若者をアルバイトとして雇用している企業も多いのではないでしょうか。労働基準法では、18歳未満の者を「年少者」として区分し、年少者の健康や福祉の確保のために様々な保護規定を設けていることから、年少者を雇用する場合にはこれらの保護規定についてしっかりと把握しておくことが重要です。

今回は、年少者を雇用する場合に押さえておくべきポイントについて解説します。

 

労動基準法における年齢区分

労働基準法では、20歳未満の者を年齢によって下記の3つに区分し、それぞれに対して様々な保護規定を設けています。

  • 満20歳未満の者…未成年
  • 満18歳未満の者…年少者
  • 満15歳に到達した日以後最初の3月31日が終了するまでの者…児童

 

労働者の最低年齢

労動基準法では、満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでの児童について、原則として労働者として使用することはできないと定めています。

ただし、満13歳以上の児童については、非工業的業種で以下の要件を満たした場合は使用することができるとされています。

  • 健康及び福祉に有害でないこと
  • 労働が軽易であること
  • 修学時間外に使用すること
  • 所轄労働基準監督署長の許可を得ること

 

また、映画の製作または演劇の事業に限り、満13歳未満の児童についても上記の要件を満たしたうえで使用することができます。

 

年少者を雇用するにあたってのポイント

未成年者の労働契約(対象:未成年者)

労働契約は、労働者本人が締結することが必要であり、親権者や後見人が未成年者に代わって労動契約を締結することはできません。

ただし、労働契約が未成年者に不利だと認められる場合、親権者もしくは後見人または行政官庁は、未成年者が締結した労動契約を将来に向かって解除することができます。

また、未成年者は独立して賃金を請求することができ、親権者や後見人が本人に代わって賃金を受け取ることは禁じられています。

 

年少者の労働時間・休日の取扱い(対象:年少者)

年少者には、原則として時間外労働や休日労動をさせることができません。また、原則として変形労働時間制フレックスタイム制などを適用することもできません。

ただし、満15歳以上で満18歳に満たない者については、以下のいずれかを満たす場合、変形労働時間制を適用することが認められています。

  • 1週40時間を超えない範囲で、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮する場合において、他の日の労働時間を10時間まで延長する場合
  • 1週48時間、1日8時間を超えない範囲内において、1ヶ月または1年単位の変形労働時間制を適用する場合

なお、許可を受けて使用する児童の法定労動時間は、修学時間(当該日の授業開始時刻から同日の最終授業終了時刻までの時間から、休憩時間を除いた時間)を通算して1日7時間、1週40時間とされています。

 

年少者の深夜業の制限(対象:年少者)

使用者は、原則として午後10時から翌日午前5時までの深夜時間帯に、年少者を働かせることはできません。ただし、交替制の場合は、満16歳以上の男子について深夜に労働させることができるほか、それ以外の者についても労働基準監督署長の許可により午後10時30分まで労動させることが認められています。

児童については、午後8時から午前5時(演劇子役の場合は午後9時から午前6時)の間の就業が深夜業として禁止されています。

なお、農林水産業、保健衛生業、電話交換業務の場合や、非常災害時の時間外・休日労動の場合は、年少者の深夜業の制限に関する規定は適用されません。

 

危険有害業務の制限(対象:年少者)

年少者は肉体的、精神的に未成熟であることから、重量物を取り扱う業務や危険な業務、衛生上または福祉上有害な業務に就業させることが禁止されています。年少者の就業が制限されている業務としては、下記のようなものがあります。

 

  • 運転中の機械等の掃除、検査、修理等の業務
  • ボイラー、クレーン、2トン以上の大型トラック等の運転または取扱いの業務
  • 深さが5メートル以上の地穴または土砂崩壊のおそれのある場所における業務
  • 高さが5メートル以上で墜落のおそれのある場所における業務
  • 有害物または危険物を取り扱う業務
  • 著しく高温もしくは低音な場所または異常気圧の場所における業務
  • バー、キャバレー、クラブ等における業務

 

坑内労働の禁止(対象:年少者)

使用者は、年少者を坑内で労働させることはできません。

 

年齢証明書等の備え付け(対象:年少者)

年少者を使用する場合、使用者は、その年齢を証明する書類(氏名および出生年月日についての住民票記載事項証明書)を事業場に備え付けなければなりません。

また、児童を使用する場合は、年齢を証明する書類に加えて、①修学に差し支えないことを証明する学校長の証明書、②親権者または後見人の同意書、についても事業場に備え付けなければなりません。

 

帰郷旅費の負担(対象:年少者)

年少者が解雇の日から14日以内に帰郷する場合、使用者は必要な旅費を負担しなければなりません。ただし、年少者がその責めに帰すべき理由で解雇され、使用者がその事由について労働基準監督署長の認定を受けた場合は、旅費を負担する必要はありません。

 

・関連記事:もしものために、知っておきたい…従業員を解雇するときに必要な手続きとは?

 

 

まとめ

年少者を雇用する場合、時間外労働の制限や深夜業の制限など労動基準法上の様々な保護規定を遵守することが必要です。年少者の健全な発育や安全のため、年少者を雇用する場合は特に配慮をすることが大切だといえます。

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