【平成29年10月~】改正育児・介護休業法が施行されます

カテゴリ:クローズアップ 投稿日: 2017.9.25 tag: , , ,

平成29年1月より育児休業の対象の拡大といった改正が行われた育児・介護休業法ですが、10月より育児休業期間の延長をはじめとした改正が行われ、担当者は就業規則の見直しや労使設定の締結といった対応が迫られることになります。今回は改正育児・介護休業法について、1月の改正を簡単におさらいしながら、今回の改正ポイントやその趣旨について解説します。

 

育児・介護休業法とは

「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」、通称「育児・介護休業法」は、育児や介護を行う労働者の仕事と家庭との両立が図られるよう支援し、その福祉を増進するとともに、経済や社会の発展に資することを目的として定められた法律です。育児休業・介護休業に関する制度や子の看護休暇・介護休暇に関する制度を設けるとともに、育児・介護を行いやすくするために所定労働時間等に関して事業主が講ずべき措置を定めたり、育児・介護を行う労働者等に対する支援措置を講じたりする内容となっています。

少子化が進行し、人口減少時代を迎えている局面の中で、持続可能で安心できる社会を作るためには、「就労」と「結婚・出産・子育て」、あるいは「就労」と「介護」の二者択一の構造を解消し、仕事と生活の調和を実現することが必要不可欠です。そこで、育児・介護を理由とする離職を防止し、仕事と家庭が両立しやすい就業環境の整備等をさらに進めていくため、平成29年1月に施行された改正法が同年3月に更に改正され、同年10月1日から施行されることになっています。

 

平成29年1月改正のおさらい

前回の改正では育児・介護休暇の取得をより簡単なものにするために、以下のような措置が取られました。

介護休業の分割取得

休暇の分割取得が介護休業に適用され、これまで原則として1度しか取得することができなかった休業期間が最大3度まで取得可能になりました。

介護休暇の取得単位の柔軟化

取得単位の柔軟化により、これまで全日休暇しか認められていなかった介護・看護休暇が半日単位で取得できるようになりました。

育児休業の取得要件の緩和

休業の取得要件を緩和することで、休暇を必要とする人たちのニーズに応える法律となりました。

 

平成29年1月の育児・介護休業法改正の詳しい内容は、こちらの記事を参考にしてください。

・関連記事:【平成29年1月〜】育児・介護休業法が改正されます

 

平成29年10月改正のポイントと趣旨

平成29年10月に施行される改正育児・介護休業法のポイントは以下のとおりです。

育児休業期間の延長

10月の法改正で最も重要なポイントが、この育児休業期間の延長です。

現行の制度では、子供が1歳に達するまでに保育所に入れない場合、育児休業期間を1歳6か月になるまで延長できます。しかし、保育所の受け入れが年度初めであることを考えると、子供が1歳半になってから年度初めまでの期間は、保育所に預けることも休暇を取ることもできない期間となってしまいます。

今回の改正では、子供が1歳半になった時点で再度休暇の申請をすることで、育児休業期間が最長で2歳まで延長可能になりました。

休業制度の周知

休業制度が整っていても、本人が休業について知らずに取得しない場合や、職場が休業を取得しづらい雰囲気のために取得を断念してしまう場合があります。このようなケースを防ぐために、今回の改正では事業主は労働者やその配偶者が妊娠・出産を知った場合や、家族を介護していることを知った場合、個別に育児・介護休業について知らせるように努力することが定められました。

新たな育児休暇の設置

全日休暇を認める制度として、育児・介護休業法が規定しているものには、「育児休暇」と「看護休暇」があります。育児休暇は原則として1歳に満たない子供を持つ労働者を対象とし、看護休暇はケガや病気の子供の世話をするなどの事情がある労働者が対象です。

今回の改正では、小学校就学前の子供をもつ労働者を対象に、事業主は上記以外の新たな休暇制度を設けるよう努力することが定められました。

入園式などの行事参加に使うことのできる休暇を新たに設置することで、主に男性育児参加を促進することが目的です。

 

企業が注意すべきこと

今回の法改正で育児休業期間が最長2年まで取得可能になりますが、キャリア形成の点から見れば長期の休暇は労働者本人にとって望ましくない場合もあります。職場復帰の時期は労働者本人が決断することが前提であることを理解したうえで、事業主は労働者の将来のために育児休暇に関して話し合いの場を設けることが必要です。

また、法改正のポイントとして挙げた3点のうち、育児休業期間の延長以外の2点は事業主の努力義務として定められますが、休暇を必要とする労働者のためにいち早く対策を講じるようにしましょう。

 

まとめ

今回は平成29年10月に施行される改正育児・介護休業法のポイントと趣旨について解説しました。1月の改正に加え、今回の改正点を踏まえたうえで、担当者は就労規則を見直すことが求められます。事業主は今回の改正点を労働者に伝え、積極的に休暇制度を活用するように促し、職場環境の改善に努めましょう。

こちらも読まれています:

*somu-lier(ソムリエ)では書き手を募集しています。
この記事が気に入ったら いいね!しよう
somu-lierから最新の情報をお届けします

この記事に関連する記事