企業の生産性に貢献! “Work Performance Plus”による企業・従業員のWin-Winな健康経営とは

カテゴリ:インタビュー 投稿日: 2017.6.6 tag: ,

ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社、株式会社ウィット、株式会社エス・エム・エスの3社共同で作られたサービス、“Work Performance Plus(ワークパフォーマンスプラス)”は、従業員の健康管理に加え、より仕事のパフォーマンスを向上することを目的としたサービスです。

今回はWork Performance Plusに携わる、ソニーモバイルコミュニケーションズの竹松克浩さん、ウィットの道江美貴子さん、エス・エム・エスの中山智博さんに、本サービスのあらましと健康経営のあるべき姿について、お伺いしました。

スマホを使って健康を「見える化」、仕事の生産性向上へ

− Work Performance Plusのサービスを始めるにはどのようなきっかけがあったのでしょうか。

竹松さん(ソニーモバイルコミュニケーションズ) :

私はスマートフォンを通じてお客様の生活を豊かにするという目的のもと、日々の活動や感動を記録するLifelogというアプリケーションを開発しておりました。

そんな中、スマートフォンの普及により人々の生活が豊かになる一方で、スマートフォン依存症など、健康被害も報じられるようになってきていることに対し心を痛めておりました。

そこで、Lifelogで培った生活の記録という機能に生活習慣のアドバイスを付与することによって、健康という側面からも貢献したいと考えるようになり、それがWork Performance Plusを始める原点となりました。

しかし、企業の経営者や人事の方にお話を伺うと、健康になるためのサービスを提供しても利用するのは健康な人ばかりで、企業が本当に利用してほしいと思っている人には利用してもらえないというのが現実でした。

そこで私たちは、「仕事のパフォーマンスを向上させる」という従業員と経営者の共通の関心事を目的にすることで、健康目的では動かない利用者に対しても興味を持って使っていただけるようなユニークなサービス開発を目指しました。それは昨今の健康経営という文脈にも沿っています。

 

− 昨今の「健康経営」とはどういうものかについて、教えてください。

道江さん(ウィット):

「健康経営」は最近2、3年流行ワードとなっていますが、10年ほど前から医療費削減の観点から、病気の一歩手前の人を見つける特定健診が行われるようになりました。

その後、会社にとって従業員が財産であり、企業が使命感をもって従業員の健康を維持するような考え方が醸成されてきました。今では企業が健康意識を高く持つこと自体がイメージアップにも紐づいていて、「ノー残業」「ヘルスケアサービスの提供」「運動会の実施」などのように、前向きな健康づくりの流れができてきていると思います。

また企業の健康経営は、従業員の文字通りの健康のみでなく、会社の財務上の健康も並行して改善することも期待できます。医療費の削減に加え、会社の業績アップにまでつながっていることに着目したのが、Work Performance Plusの新しい部分だと思います。

− 健康経営と関連して、それぞれの会社ではどのような健康施策がされているかを教えてください。

道江さん(ウィット):

私たちウィットでは「あすけん」というダイエットサポートのサービスを行なっていまして、弊社グループ内で課長クラスの人にあすけんを使って公開ダイエットをしてもらったり、年に1回はあすけんで歩数を計測するウォーキング大会を行なったりといった取り組みがされています。

他にも体重の測定会や健康に関するメルマガの配信など、健康な食を提供するというミッションを持った会社なので、自分たちが健康でいるために様々な施策が行われています。

 

中山さん(エス・エム・エス):

私たちエス・エム・エスもヘルスケアに関する領域も扱っている会社なので健康に気を使っている人は多く、組織毎の最終退社時間などの習慣は徹底されています。これは早めに帰って本を読むなど、業務から離れた時間を確保するためです。長い時間働いたからと言ってパフォーマンスが高いかといえばそうではないため、土日を必ず休んだり、9連休以上を年3回作ったり、オンとオフの切り替えをはっきりとさせることで、限られた時間内でのパフォーマンスを向上させようという考え方が社内に浸透しています。

 

竹松さん(ソニーモバイルコミュニケーションズ):

ソニーグループとして、ソニーモバイルコミュニケーションズも共通の健康施策は、「楽しく生き生きと働ける職場づくり」を目指し、一人ひとりの社員が、現在はもちろん将来にわたり、心身ともに健康で働くことができる環境を整えることを大切にしています。

例えばワークプレイスが海外にシフトしても安全で健康に働けるよう、健康管理システムを構築しており、個別面談の他、インターネットを活用した情報配信、日常における運動の奨励などのさまざまな活動を行っています。

 

管理栄養士の存在で、従業員の高い健康意識を継続する

–  では実際に、Work Performance Plusではどのようなサービスを提供しているのでしょうか。

竹松さん(ソニーモバイルコミュニケーションズ) :

本サービスは、従来の健康施策には興味を持てなかった方にも使っていただけるよう、健康行動に対して個人のパフォーマンス向上という新しい観点で関心を持っていただくこと、行動変容すること、それを維持することを一貫してサポートする3つのステップのプログラムを提供しています。

最初のステップは管理栄養士による集団研修で、生活習慣と仕事のパフォーマンス向上の関係を理解していただきます。次のステップでは、オンラインで管理栄養士が3か月間寄り添い、本人の性格や目的に合わせた生活習慣指導を行い、最後のステップでは、スマートフォンアプリの個別自動アドバイスにより、改善した生活習慣の自律的な維持・向上のサポートを行います。

このようなプログラム構成を取ることで、「知らない・興味がない・続かない」といった課題を効率的に解決できます。

 

道江さん(ウィット):

私たちウィットは、食事の記録から自動でアドバイスを出す部分のコンテンツ提供、また企業に実際に赴いて管理栄養士による集団研修を行う、といった役割を担っています。

集団研修では健康に対する意識付けとして、仕事のパフォーマンスを上げるためには、食事・運動・睡眠が必須であることを説明しています。例えば、集中力といったメンタル面のコントロールに不可欠な栄養素があること、運動をすることで記憶力が向上すること、睡眠を削ると脳の反応速度が低下することなどのエビデンスを、事例とともに紹介しています。この研修を受けつつ、Work Performance Plusを利用していただくことでアドバイスを受ける体験をしていただいて、健康意識を高める工夫をしています。

 

 

中山さん(エス・エム・エス):

私たちエス・エム・エスは、管理栄養士や薬剤師、ケアマネージャーなど、医療やヘルスケアに従事する人材のデータベースを大量に確保しているという強みがあります。これを活かし、Work Performance Plusでは、自分の食生活を記録し、それに対し日本全国の管理栄養士がアドバイスをくれるといったようなサービスを提供しています。栄養士さんが「家庭教師」のように直接アドバイスしてくれることで、いかに健康的な食生活に対してのモチベーションを高く保つか、ということがポイントになっています。

具体的には、管理栄養士とは従業員1人1人が直接相談可能で、例えば「今日の夜飲み会があるのですが何に気をつければいいですか?」などの質問をすると、チャット機能で管理栄養士からの回答を得ることができます。自分1人では食品の成分表の見方ですら難しいですが、栄養士さんがつくことで日々進歩している最新の栄養学の知識をお伝えすることにも繋がるわけです。

継続性という観点から見ても、塾や習い事、社会人のOn-the-Job Trainingなどどんな場面においても、何かを始める際に「伴走者」がいるということは、モチベーションに大きく関わってきます。

睡眠量や食事のカロリーなどの定量的なデータに加え、意識変化のアンケートなど定性的なデータをスコアリングすると、健康意識の改善がどれだけ結果につながっているかを理解することができます。

 Work Performance Plusがつなげる、企業と従業員のWin-Winの関係

− では実際にWork Performance Plusで利用できる機能について教えてください。

竹松さん(ソニーモバイルコミュニケーションズ):

生活習慣の改善は、生活習慣を日々記録することから始めるのですが、その記録の面倒さが最大のハードルとなっています。

そのため、Work Performance Plusでは、ウェアラブルデバイスのバンドを着けるだけ、食事写真を撮るだけで、生活習慣が記録できることを目標に機能開発を行いました。

例えば食事を写真撮影すると、自動的に食事の品目を認識・識別してカロリーなどの栄養素が解析されます。これに対し、すぐにコンピュータの自動アドバイスがコメント形式で表示されるようになっており、利用者は今食べたものがどうであったか、また、次はどのようなものを食べるべきかが一目でわかるようになっています。

管理栄養士は同じアプリを使ってその内容を見ており、コンピュータが自動で読み取れるデータ以上に、利用者の生活習慣や嗜好や性格などにあわせたコーチングを行います。集団研修では様々な栄養素に関する知識なども得ることができるので、そこで興味が沸いたとなれば、詳細画面を開くことで様々な栄養素の充足度合も確認できます。

つまり、生活習慣を「見える化」すること、食事を栄養士さんに褒めてもらうことなど、ポジティブなフィードバックのループをWork Performance Plusの場において作って欲しいという思いがあります。

 

− Work Performance Plusは企業にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。

竹松さん(ソニーモバイルコミュニケーションズ):

まずは新しい健康施策としてのメリットです。今までの健康施策ではリーチできなかった層に響くアプローチにより、企業従業員の健康数値改善に貢献することができます。

次に、人材育成観点でのメリットです。トップアスリートは競技の技術向上のみならず、パフォーマンスを発揮できる日々の生活習慣にも徹底的に気を使っていますが、企業従業員にとってもそれは同じです。パフォーマンスを発揮できる生活習慣が身に付くことで、より個々の従業員の生産性が高まることが期待できます。

最後に、企業価値向上のメリットです。個々の従業員のパフォーマンス向上の結果、企業業績が上がることが期待されるだけではなく、従業員を長期的な視野で育てる姿勢は従業員満足度の向上、ホワイト企業として新卒採用の面からも効果が期待できるでしょう。

このサービスを通じて集まる従業員それぞれのデータについては、プライバシー保護の観点から企業にそのまま開示されることはありません。その点で、従業員の方にとっては安心して使えるサービスになっています。

一方、採用企業にとっては、Work Performance Plusによって生活習慣の現状や変化を把握できるよう、統計データなどとして開示しています。その統計データと人事の労務データを照らし合わせることで、企業の健康経営施策について考察することが可能になります。

中山さん(エス・エム・エス):

企業にとって、経営者が旗振りをして健康経営を行ったとしても、従業員個人のパフォーマンスはどうしてもブラックボックスになりがちです。企業としては残業時間を減らすなどの施策を講じることはできるのですが、それによってパフォーマンスがどのように変化するかは結局個人に委ねられてしまいます。

そこでWork Performance Plusでは、そのような人事が介入できないような領域において、個人の生活習慣を定点観測する役割を担うことで、企業の健康経営の効果を裏付けることに繋がると思います。

 

編集後記

ここ最近非常に注目を集めている企業の働き方について、健康経営というアプローチで従業員と企業をつなぐWork Performance Plusには、将来的に企業にとって不可欠なものになるかもしれない考え方がたくさん散りばめられていました。

ただ健康になるためではなく、会社の生産性を向上させるためという目的をもった新しい健康経営について、これを機に考えてみてはいかがでしょうか。

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